研究プロジェクトニュース詳細
掲載日程:2024.12.12概要
映像作品『#まなざしのかたち』(124分、2021年製作、監督・澤崎賢一)の完成前の試写会+意見交換会が京都芸術センターで開催されました。本作は、農学者の田中樹と文化人類学者の清水貴夫の調査地であるアフリカや東南アジアにおける様々な人間活動を記録した映像を基にし、あえてはっきりとした物語や主題にまとまらないような断片的なことがらとして、フィールドを撮影した映像を編集した作品です。
この映像作品には、ふたりの語り手が存在します。アフリカや東南アジアで研究者の活動を記録しながら自身の体験をつぶやくカメラマン、それからこのカメラマンが記録した映像を見ながら思索する鑑賞者です。自身の映像体験を創造的に読解しようとする両者の語りは、ときに交差しながら、小説のようにフィクショナルな変容も含んだものとなっています。
本作のねらいは、「映像を撮影・編集し、鑑賞する」という日常的な行為がどのような創造性に関わるのかという問いを、鑑賞者に対して投げ返すことです。『#まなざしのかたち』とは、いつまで経っても完成しない、試行錯誤するプロセスを記録した映像の断片で、それらの断片的な映像をどのように見るのか、と考えるプロセスもまた作品の一部であるかのような表現の〈場〉なのです。
会場
京都芸術センター フリースペース
会期
2020年8月31日(月) 16:00-19:00
参加費
無料
主催
一般社団法人リビング・モンタージュ
共催
京都精華大学アフリカ・アジア現代文化研究センター 研究プロジェクト「研究者とフィールドの「あいだ」で映像メディアを活用した新たな創造性」、京都市立芸術大学DOT (Doctoral Open Talk)
協力
京都芸術センター
*本事業は,「新型コロナウイルス感染症の影響に伴う京都市⽂化芸術活動緊急奨励⾦」の採択事業です。
メンバー
・登壇者:澤崎 賢一(アーティスト/映像作家、一般社団法人リビング・モンタージュ
代表理事、京都市立芸術大学大学院美術研究科 博士(後期)課程)
・ゲスト:川瀬 慈(映像人類学者、国立民族学博物館/総合研究大学院大学 准教授)
・進行:磯部 洋明(宇宙物理学者、京都市立芸術大学 准教授)
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